なないろ2
“始まりはすべて続きにすぎない
そして出来事の書はいつも
途中のページが開けられている”
ヴィスワヴァ・シンボルスカ箸の「一目惚れ」の一節。
あなたは、今何ページに
栞を挟んだのですか。
私の人間としてのページは、
もう栞を挟む必要がない処まで
来ています。
でも、そこはまだ続きの途中。
身体の自由は制限されているけど、
想いの自由は無限に続く。
したい事は多いけど、
家族に迷惑をかけずに
出来ることは限られている。
限られた中から、
あきらめきれないものを掬い取る。
絞った濃縮な想いを込めて、
栞のQRコードを読み取った⋯
そこには、私の求めていたモノがあった。
介護保険外サービスで
少々出費はかかるが、
せめての我儘はもう許して貰えるでしょう。
ねぇ、あなた。
たまには、子供たちに甘えていいわよね。
『なないろ』の詳しい内容を
教えて下さいな。
私には、宝箱に思える色とりどりの内容を。